論述試験ノート

コピペして来年の公務員試験に使ってください。執筆者は、本番前までに全暗記して臨みました。頑張って!

行政学

 行政法を勉強しているなら行政学選択がおすすめです。設問の難易度を見る限り、知識を問われる程度なので、行政法の知識が頭に入っていれば、完全回答は準備しなくても太刀打ちできると思います。

 

 

 

 

◆ギューリックの組織理論

  「公的行政であれ、私的行政であれ、行政の科学における基本的善は能率である」とし、この能率論を機械的能率論という。

 

  ギューリックは正統派行政学の学者であり、執政権の強化に役立つような行政管理論の確立を目指した。この背景には、ニューデール政策があり、ルーズベルトの任命したブラウンロー委員会に参加した。ギューリックは、能率的な行政の実現のために、管理職の職務について論じている。ブラウンロー委員会の報告書にある論文『組織理論に関する覚書』は執政長官の職務について論じている。執政長官の職務は、『POSDCORB』という言葉で理論化されている。ギューリックは、この管理職の職務を最大限に果たすための補佐機関の創立を主張し、大統領府の設置を提言した。大統領府は、ラインスタッフ理論に置けるスタッフに当たるものである。ギューリックの提言を受けて、大統領を補佐し、POSDCORBを補佐する機関として大統領府が設置された。

 

 POSDCORBとは、P計画・O組織S人事D指揮Co調節R報告B予算の頭文字を撮ったものである。この理論は、ファヨールの影響が見られる。

ファヨールは管理理論を体系化し、管理を計画、組織、指揮、調整、統制の5要素と定義した。



◆NPMと日本の行政改革

NPM

 「NPM」(New Public Management)は、新自由主義的な価値に基づくもので、

1980年代以降、欧米を中心に拡大。公共政策においても、民間の経営手法を応用して公共サービスを提供しようとするもの。競争原理、古曲主義、結果主義の概念を導入して、サービスの向上や効率化を図る。

 

・民営化

 中曽根内閣は、日本国有鉄道JR日本電通電話公社NTT日本専売公社JTの民営化を実行した。(完全に民営化したのはJR東日本西日本東海、JTNTTは株式の多くを民間に売却した特殊会社

小泉内閣は、道路公団と郵政の民営化

 

・エージェンシー化

 エージェンシー化とは、企画担当部門と実施部門とを分離し、実施部門を担う組織に権限を移植することを基本としている。独立行政法人(エージェンシー)が担当できるのは、政府部門が多なっている既存サービスのうち、継続してサービスを提供する必要があるもので、民営化や民間委託に馴染まないものとされてきた。そして、実施部門については事前抑制を緩和して、弾力的な運営を確保する一方、業務内容を明確にし、目標設定に応じた行政評価を行うなど、成果重視の仕組みを導入することで、業務運営の効率化を図っている。

 

・市場テスト(官民競争入札制度)

  「民間でできるものは民間に」(アウトソーシング)の観点から、公共サービスの提供を官民競争入札によって決定する制度である。日本においては、公共サービス改革法によって、市場かテストが導入され、入札対象は、官民競争入札管理等委員会が定める。

 

行政改革

 行政改革は、行政の機構・人事・予算・管理手法などに関する諸改革の総称で、日常的な制度の見直しと長期的な視点にたった基盤的制度の改革のことである。内閣制度、政治家と官僚の関係の改革も含んでいるため、行政改革は政治改革の意味も含む。

 

 日本における行政改革としては、第一次臨時行政調査会(第一次臨調)が設置された。第一次臨調の特徴は、首相のリーダーシップの強化や内閣の調節機能の拡充に重点をおいている。その答申の内容は具体的には、予算編成を大蔵省から新たに設置される内閣府へ移管し、内閣府には内閣補佐官を置くこと、中央省庁の局の整理廃統合が勧告された。さらに、中央地方関係は、中央が企画機能であり、地方は実行機能であり、積極的に機関委任事務を用いるべき。その結果、1省庁1局削減であったが、これ以降、スクラップアンドビルドが確立され、新しく部局を増設するときは、同じ数だけ削減して、純増を防ぐ。

 その後、第二次臨時行政調査会(第二次臨調)では、第一次臨調をモデルにしながらも、「国際社会に適応」「活力ある福祉国家」の理念のもと増税なき財政再建がスローガン。

具体的には、三公社の民営化・予算のマイナスシーリング、プラスシーリングなどの財政政策。

 その成果として、中曽根内閣は、日本国有鉄道JR日本電通電話公社NTT日本専売公社JTの民営化を実行し(完全に民営化したのはJR東日本西日本東海、JTNTTは株式の多くを民間に売却した特殊会社)、財政のスリム化を主眼とした行政改革をし、NPM型の行政改革と呼ばれる。

 

 

オンブズマン制度

オンブズマンとは、行政への苦情の処理を、市民に近い立場で行う苦情調査官のこと。

オンブズマン制度は、19世紀初めにスウェーデンにおいて初めて設置され、オンブズマンが国民の行政に対する苦情を受け付け、中立的な立場からその原因を究明し、是正措置を勧告することにより、簡易迅速に問題を解決するもの。

 オンブズマンは、議会設置型(アメリカ、イギリス)と行政設置型(フランス)がある。

 日本では、地方レベルで、川崎市川崎市市民オンブズマン条例、オンブズマン制度(行政設置型)が初めて導入された。国レベルでは、まだ導入はない。しかし総務省に、オンブズマン制度研究会が設置され、国会の同意後、内閣総理大臣からの任命で議会設置型オンブズマンの設置が提言された。なお、行政相談委員は、行政サービスへの苦情相談を受け付ける民間人で、総務省から委託された人なので、オンブズマンではない。



◆情報公開制度 

 情報公開制度とは、政府が保有する情報について、請求者からその開示を求める請求を受けたとき、原則としてこれを開示する義務をおうものとする制度。この制度は、スウェーデンで生まれ、その後アメリカ・カナダへ波及。日本では、初めて自治体レベル(山形県金山町、1984年4月)で情報公開条例が制定。モデルとなったのは、アメリカの情報公開法や会議公開法である。その意義は、国民主権の意義にのっとり、行政文書の開示請求を定めることで、行政文書保有の情報のより一層の公開を図り、政府の諸活動を国民に説明する義務を果たすようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下で公平で民主的な行政の推進に資するため。


 日本の情報公開制度の内容について、外国人を含む、何人でも公開請求することができ、対象となる機関は、警察・防衛関係機関を含むすべての機関、会計検査院である。

 公開文書は、職員が作成取得した文書図画ビデオテープなどの電磁的記録である。そして非公開情報の範囲は、個人に関する情報で特定の個人を特定できるもの、防衛・外交・捜査・治安などの情報で、行政機関の長が認めるのに相当の理由があるもの、非公開を条件に提供された法人情報である。

 公開内容や非公開決定に不服がある場合は、行政庁に申し立てできる。これを受け、行政庁は情報公開・個人情報保護審査会に諮問する。また高等裁判所の所在地にある地方裁判所に不服訴訟を提訴する。なお、行政機関個人情報保護法は国のみ対象(短答ひっかけ選択肢)。

 

特定秘密保護法

日本の安全保障に関する情報のうち、特に秘匿にする必要があるものについて、その漏洩の防止を図り、もって国民の安全を確保するために、成立した。

 

公文書等の管理に関する法律

行政文書等の適切な管理、歴史公文書等の適切な管理保存および利用を図り、もって行政の適切かつ効率な運営を目指すとともに、現在・将来に、国民に対して国及び独立行政法人の活動を説明する資格が伴うようにすることを目指した。



地方分権改革

 日本における地方分権改革として、1990年代に地方分権推進運動が展開された。1995年には、地方分権法が制定され、地方分権推進委員会が発足し、1996年には地方分権推進委員会は機関委任事務を廃止し、特に重要な事務に関しては法廷委任事務とする方向を打ち出した。そして、1999年に改正された、地方自治法が交付された。

 機関委任事務とは、都道府県知事や市区町村長を国の行政機関として見立てて、国に帰属する事務を都道府県知事や地方村長らに行わせる仕組みである。

 国・都道府県・市町村という行政主体の次元では、平等・協力関係が原則であるが、ここでは、国の機関委任義務を処理する限りでは、首長は主務大臣の下級行政機関として位置付けられる。それゆえ、国の自治体に対する関係を平等な関係にするために、機関委任義務の廃止と、国の自治体に対する関与の縮減および公平透明化が課題となった。そして、地方分権一括法により、機関委任事務が廃止され、地方自治体の処理する事務は、自治体事務と法的委任事務の2種類になった。

 法定委任事務とは、本来国が果たすべき役割の事務であって、国においてその適切な処理を特に確保する必要があって、法律または政令に特に定められたもので、地方自治体が受託する事務である。

 法定受託事務は、あくまでも地方自治体の事務であり、国の法令によって国から地方自治体に振られたものである。したがって、法定受託事務にも地方自治体の条例制定権が及ぶ。

しかし、主務大臣の地方自治体に対する関与は否定されていない。

ただし、国が自治体の事務処理に関与する場合は、自治体の自主性や自律性を配慮した必要最低限のものでなければならない。自治事務には、積極的な定義がされていないため、法定受託事務でないものが自治事務である。

 

◆内閣制度の3つの原則

①首相指導の原則

内閣総理大臣が大臣の任命権を有する首長、罷免するときは閣議の必要はない

 

②分担管理の原則

各省の行政事務は、その主任の大臣が分担管理する。これにより、各省の掌握事務の分担が徹底され、セクショナリズムが生じた

 

③合議制の原則

内閣の職権に属する事項は、閣議にはからなければいけない。慣例として、全会一致を原則とする。



◆行政権

 行政権は内閣に属する。そしてこの内閣の下に、行政機関が置かれる。ただし、会計検査院憲法上、独立の行政機関としての地位を有する。これらの行政機関の指揮は、憲法はもとより。内閣法、国家行政組織法、各省設置法に基づく。内閣は総理大臣および原則14名以内の国務大臣により成る合議制の機関である。国務大臣は、主任の大臣として行政事務を分担管理するのが原則であるが、分担しない大臣を置くこともできる。内閣には内閣府が設置され、内閣の事務を助けるために内閣官房、別に必要な機関として人事院内閣法制局安全保障会議が設けられている。

 内閣、内閣総理大臣、各省大臣は議院内閣制において執行機関となる。内閣の法案提出権、内閣総理大臣国務大臣の任命罷免権、各省大臣は主任大臣としての指揮監督権によって、統制を行う。

 

明治憲法下の内閣

行政権は、国務大臣の輔弼(ほひつ=助けること)によって天皇が自ら行うという原則に立ち、内閣は、本来、国務大臣天皇を輔弼するについて協議するために設けられた組織体であり、同時に、国務大臣が諸施策を決定し、行政上の方針を統一するために協議する場でもあった。

 

会計検査院

 会計検査院は、(1)決算の表示が予算執行等の財務の状況を正確に表現しているか(正確性)、(2)会計経理が予算、法律、政令等に従って適正に処理されているか(合規性)、(3)事務・事業の遂行及び予算の執行が、より少ない費用で実施できないか(経済性)、(4)業務の実施に際し、同じ費用でより大きな成果が得られないか、あるいは費用との対比で最大限の成果を得ているか(効率性)、(5)事務・事業の遂行及び予算の執行の結果が、所期の目的を達成しているか、また、効果を上げているか(有効性)等といった観点から検査を行う。なお、経済性、効率性及び有効性の検査は、それぞれの英語の頭文字が「E」であることから、総称して「3E検査」と呼ぶ。

 

 

◆ギルバートのマトリックス 

行政責任を確保するためには、行政統制が必要となってくる。

行政統制の方法は、ギルバートによって分類されている。

ま誰が行政を統制するかに応じて、内在的・外在的統制に区分し、

そしてとウッ生の手段に法的・制度的根拠があるかどうかによって、制度的統制・非制度的統制に区分する。

 

・外在的統制+制度的統制

→議会による統制、裁判所による統制、執政機関による統制

 

・外在的統制+非制度的統制

→専門家集団の評価、圧力団体の行動、情報公開請求、マスコミの報道

 

・内在的統制+制度的統制

会計検査院の検査、審議会の投信、総務省政策評価、上司の職務命令

 

・内在的統制+非制度的統制

職員組合の要求、同僚職員の評価

 

 内在的か外在的の区分は、例えば、各省庁を組織単位とすれば、財務省による統制は外在的であるが、行政組織全体とすれば内在的ともいえる。

 

 

◆サイモンとリンドブルム

  政策過程の一段階である、意思決定の段階は、立案された政策案について制度上の権限を有する機関が、その政策案を審議し決定する段階である。

 意思決定の基本的な流れは、目標設定→選択肢の探求→結果の推定→評価→選択肢の中から一つを選ぶ、であるが、このプロセスに対して、合理的選択の理論とインクリメンタリズムという異なるアプローチがある。

 

・合理的選択の理論

合理的選択の理論は、意思決定の作業を合理化し、価値実現の最大化を要求する理論である。そのため、合理的選択の理論のことを批判的に、サイモンは最大化モデル、リンドブロムは総覧的決定と呼んだ。

 

・サイモンの充足モデル

合理的選択の理論に対する批判として、充足モデルを提示した。

人間は限られた合理性しか持っていないので、すべての代替案、行動、それに伴う結果を比較して最良の選択肢をとることはできない。それゆえ、ある程度の目的を達成できる水準に達することができれば、代替案の探求はやめても満足することができる。

このような限られた合理性しか持たない人間を行政人モデルと呼び、その選択基準を満足化基準という。組織には、限られた合理性を持つ人間しかいないので、組織の目標は、最適化基準より満足化基準となる。

 

・リンドブロムのインクリメンタリズム

人間には、認識力の限界があること、すべての価値を唯一の基準で比較することはでいないこと、意思決定に必要な情報をすべて収集し分析することは不可能であることをあげ、合理的選択の理論を批判し、インクリメンタリズムを提唱した。

インクリメンタリズムとは、予算編成の過程で、前年度予算をベースに新規の増分について厳しい査定を行うことがその特徴であり、想定しうる政策案を網羅的に取り上げて検討することもなく、抜本的に課題を解決しようとすることもない。

 

 

◆アリソンモデル

  政策とは、政府が追求するべき目標とその達成方法である。具体的には、法律・条例・規則・予算など。

 政策が決定される過程は、政策過程と呼ばれ、①政策の課題設定→②政策作成→③政策決定→④政策実施→⑤政策評価の流れである。

 

①政策の議題設定の段階は、様々な社会問題から政治的な課題として取り上げられるべきものを選定して、検討対象とする段階であり、アジェンダセッティングともいう。この機能は、政府の諸機関、圧力団体、政党、マスコミ、外国政府などが担う。

 

②政策作成の段階は、政府の検討対象とされた課題に対する、いくつかの適切な政策案を準備し、これらのうち、どれが技術的経済的に有効で能率的かといった視点から分析し、最善の政策案を選択する段階である。この機能は、政党と行政機関によって担われている。

 

③政策決定の段階は、立案された政策案について、制度上の決定権限を有する機関が、その政策案を審査・発議・決定する段階である。

政策決定の権限は、国会、内閣、大臣などの政治機関が担う。

 

④政策実施の段階は、公的に決定された政策が、行政担当者によって実施される段階である。この機能は、行政に独占されてきたが、近年警察機能の一部や介護領域で民間団体が参入するようになった。

 

政策評価の段階は、行政活動を通じて実施された政策の効果が、政策目標として規定されていた一定の価値を、実現したかどうかを評価する段階である。(目標は、価値の実現。それを実現したかどうか。)政策評価は、どのような評価基準で評価するのかが重要である。

アリソンは『決定の本質』で、キューバ危機に米ソ両政府の政策決定がどのようになされたのかを分析し、合理的行為者モデル、組織過程モデル、政府内政治モデルに分類した。

 

 合理的行為者モデルは、政策決定において決定主体を単一の行為者とみなし、その組織は、明確な目標を持っていて、それを実現するには合理的な政策決定を行うとされる。

  組織過程モデルは、組織を下位組織の緩やかな連合体とみなし、下位組織がそれぞれ割り当てられた任務を、その他の下位組織のことを気にせずに、決められたルールに則り遂行した結果として政策決定が行われる。

  政府内政治モデルは、組織を役職者の集合体とみなし、与えられた任務を最大限に実行することを目標とし、役職間で駆け引きされた結果、政策決定されたものである。

  合理的行為者モデルよりも、組織過程モデルや政府内政治モデルの方が、現実的である。

 

 

◆スポイルズシステム

 猟官制(スポイルズシステム)とは、公職の任命を党派的な情実で定める政治的習慣で

情実任用制(パトロネージシステム)の一種である。

 ここでいうスポイルズシステムとは、ある上院議員の演説のなかの「敵の獲物は勝利者のものになる」という主張に由来している。つまり、これは公職にある者が、自分の支持する政党のために政治的活動をすること、そしてその政党が選挙で敗れればその地位から奪われることを意味する。

 

 アメリカでは、7代大統領のジャクソンが初めてスポイルズシステムを連邦政府の中に取り入れた。彼は、すべての公職の仕事は簡単であり、誰でもそれを行うことができるため、特定の人が公職に長くとどまることで、特権的官僚集団が形成されるより、スポイルズシステムの方がいいと考えた。しかし、スポイルズシステムによる任命の第一条件は、党への忠誠度、貢献度であり実際の公務を遂行する能力の有無は関係ない。そのため、南北戦争後、スポイルズシステムの批判者たちは、スポイルズシステムが連邦政府の行政の非効率と腐敗の原因となっているとした。

 そして、スピイルズシステムの改良が課題となった19世紀後半、上院議員のペンドルトンは、メリットシステム(資格任用制)と政治的中立性を柱とする、連邦公務員法の審議過程で推進役をすすめ、同法はペンドルトン法と呼ばれる。

この法律は、専門職として指定された公務員については競争試験によって適任者を任用すること、それを実施するための連邦人事委員会を設置した。



◆昇任制

 開放的昇任制とは、職階制が貫徹されており、外部から人材を中途採用することが多い公務員任用制度で、スペシャリスト志向の任用制度である。職員の昇進については、その保有する資格によって昇任できる候補者が限定されている。ex)アメリ

  閉鎖的昇任制は、職階制が貫徹されておらず、職員の採用は学校卒業時の入り口採用に限られていて、執務経験を積ませることで職員の職階を上げていく公務員任用制度で、ジェネラリスト志向である。

 開放的昇任制よりも、研修が充実している、終身雇用制・年功序列を基本としているので、組織の壁を超えた労働力異動や官民間の異動はあまり想定されていないことが特徴。ex)ヨーロッパや日本

 

 近代的な公務員制度は、専門能力に基づく資格任用制を基本とするが、多民族国家では、行政官僚制野職員構成に全国民の民族比率を反映される配慮がなされることがある、これを代表的官僚制という。アファーマティブアクション(積極的格差是正措置)の一種。代表的官僚制では、行政官僚は中立的な公務員としてではなく、自身の民族の利益の代表者として機能することが期待される。

 

 

◆ファイナー・フリードリッヒ論争

 行政責任とは、官僚制ないしそれを創生委する行政官の責任である。行政責任についての議論として、最も重要なのが、ファイナー・フリードリッヒ論争である。これは、1930年代から1940年代にかけて、行政責任の在り方をめぐり、ファイナーとフリードリッヒとの間で行われた論争である。論争の背景には、一方において議会主義の危機、代表制の危機があり、もう一方においては行政権の肥大化、行政裁量の増大に伴う統制の危機があった。

 

  ファイナーは政治行政二論の立場から、行政官はあくまで選挙された国民の代表社(議会)に対して責任を負うべきであり、行政官の行動方式は、国民の代表者たちが技術的に可能な限り最大限詳細に決定するべきであるとした。そして、責任には、X(代理人・行政機関・行政官)がY(任務)についてZ(本人・議会)に対して説明をすることができるということを意味する責任(外在的責任)と、個人的な道徳義務感を意味する責任の2つの定義があり、民主制は主に前者の意味を体現した者であり、独裁制は主に後者の意味の責任を体現したものである、と主張した。そして、民主政府における行政責任は、議会に対する外在的な政治責任でなければならず、道徳義務への内在的・個人的感覚だけでは民主制は成り立たないとした。

 

 フリードリッヒは、行政の専門化のために議会による統制には限界があるとして、政治行政融合論の対立場から、行政官はその担当分野の専門的・科学的知識に精通し、それに基づいて適正な行政執行を確保する責任(機能的責任)の自覚と、住民の要求・ニーズに直接対応する責任(政治的責任)の自覚の2つをあわせ持つことが必要であるとした。そして、機能的責任を果たすためには、専門家集団にとよる非制度的な行政統制が有効であると主張した。

 

以上